田倉流アニメ塗り講座

まずは何は無くとも下書きから。今回は紙の上で下書きをおこします。ていうか、アニメ塗りの場合は大概紙で描いてます。
使用する紙はマルマンの無地のルーズリーフ。猫も杓子もルーズリーフ。投稿する時以外は落書きも皆ルーズリーフで描きます。B5サイズのモノがしっくりくるんだぁ・・・。おかげで最近ハガキサイズでは描き纏められなくなってきてますが。

下書きを語る際に、この手のコーナーでは必ず登場する「アタリ」と言うものを付けますな。顔の位置を大体決めて、丸の中に十字を切って顔の向きを決めてます。(※1) わぁさっそく描く位置が偏ってしまいました。アタリを付けてる意味が・・・・(笑)。
→アタリの描き方

この時点でまず、何を描くかってことから考えます。そりゃ当然だ。頭の中でいくつかのテーマを算出します。
   1.CG講座用に描き起こすので、わりかし構図はシンプルに。
   2.でもってココはエロサイトなのでちょっとくらいはエッチが欲しいな♪
   3.アニメ塗りで行くので後にペン入れをします。それなら線の少ない方がいいかも。
   4.猫。
(※2)
考えることって言ってもこんなモンです。いつもよりもテーマが多いくらいです(笑)。
それに描いてるうちにテーマや描きたいモノ、方向性なんて臨機応変に変わってしまうのです。
まるで小さい頃住んでいた街並みのように・・・うつろうものなのです。詩人ですね。
そう!「方向性は描いていくうちにどんどん変えて結構!」それがモットーです。その方がのびのび描けそうだものね♪



アタリを付けたらいよいよ描き始め。描き始めは人それぞれ。輪郭から描き始める人もいれば、目から描き始める人もいます。もちろんそれ以外のところから描き始める人もいますし。
僕は主に(※3)目から描きます。

目を描くときは両目のバランスに気を使います。まず手前の目から描くのだけど、反対側の目を描く前に鼻の暫定位置を決めないとなかなか反対側の目の位置が 取りづらいのです。ホラ、
両目の間の下の方に申し訳程度な点がポツンと・・・。「暫定位置」なので大抵鼻は後で位置を描き直したりしますけどね。このまま目を中心に どんどん顔を描いていきますが、 描き始めの時は割と力入れて描くタイプなので・・・・↓



・・・顔だけしっかり描きあがります。こうやって見るとすごくマヌケなのですが、実際に顔を描いてみるとイメージが変わったりすることもあるので、先にしっかり顔を描いていったん止めます。 ついでに猫娘なので耳も大事な顔の一部。すでに大まかな形を描いちゃってます。

顔を描いた時点で、顔に合わせるように体の部分のアタリを描き直してます。さっそく「モットー」が幅を利かせますね。アタリの描き直しも、より女の子の肉付きの良さそうな描き方に 近付こうとしてます。  →女の子らしい体
しようとしてるんだってば。

ココで髪型も長髪にほぼ決まりました。この時点で先ほどのテーマ「線は少ない方がいいかも」は絶望的です。腹を括りましょう。
こんなもんです、描いてる時の心理状況(※4)なんて。

アタリの描き直し。これは別に絵を描く上で普通のこと。こうやって少しずつ完成にこぎ付けていきます。
さっきの構図、ダサかったしな!(笑)しかしどんどん「エッチくささ」からも離れていってるような・・・?大体このくらいまで来ると方向性の大部分は決まっていきますね。 表情も小生意気なお嬢様風味に。ココ大事!キャラを生かすための絶対条件として「表情」があります。今回、勝気な表情で描いてしまったためにアタリも活発な方向性で描いてしまいましたもの(笑)。 ちなみに、表情についてのレクチャーはこちらの別ページ参照。
→表情について



アタリに沿って体のラインを入れました。スッポンポンになっちゃってますけどね。裸のラインを描いてから服を着せるつもりです。とは言っても普段からこう言う風に描いてるわけじゃなくて、 いつもは体のアタリと一緒に服のアタリも描いてるんですけどね。だからいつもは裸など描かずに直で服描きます(※5)。今回は講座用ということで体のラインをわかりやすくしたかったからってだけ。

猫さんに大事な「尻尾」も描き忘れては行けません♪遠近感を大事ぶって左足の手前に尻尾を巻いて僕ご満悦〜(ヒロミ・ゴー風に)。尻尾も付いて、 これでもうどこに出しても恥ずかしくない猫娘さんになりました♪(※6)
ん?手の指も4本指ですが、これは獣娘さんらしさを出すためでしょうか?



メガネを付けてみようかな〜?

いやいやメガネは止めよう。レクチャーする項目増やしたくないから(笑)。
頭が寂しいからちょんまげ付けてみようかな〜?
・・・・アホっぽいだけだから止めよう。



・・・とまぁいろいろ遊びながらも、服と髪の毛を描きました。いきなり飛んじゃった感ありですが。服はそれほど複雑でない体操服をチョイス。
ブルマを強調した構図にもなるし一石二鳥。 ただし最初のテーマの「エロっぽさ」もすでに諦めていますが、ブラを付けてないところで悪あがきはしてみます。 服の描き方もアタリを付けてから描くので手順は同じです。
 髪の毛もまるできしめんのように(笑)。髪をばらばらと広げてしまったので「線は少ない方がいいかも」どころか、「シンプルな構図」と言う目標も挫折気味。 結局、当初のテーマで守られたのは「猫」だけになりました(笑)。いいかげんでしょ?だから講座開くほどでもないんだよね。
おっと、いつの間にか指も5本指になってました。

「服の描き方」や「髪の描き方」については、それこそ千差万別。長髪の流し方とかシワの描き方なんていうのは、見て、描いて、覚えるしかないんスね。だから田倉が人から「どうやって描くの?」って聞かれたときに決まって答えるのは 「自分の気に入ってる絵描きさんの絵を模写することから。」ってことがまず最初にきますですハイ。無責任?(※7)かく言う僕も、今でもたまに上手い人の絵とかを模写したりしてます。 えぇ節操無しです。だから個性が身に付かないのか・・・・?(笑)何事も程々が一番、って事ダネ♪



さぁて最後にペン入れをカマして下書き部分は終了!ペン入れは多少ゴワついてもはみ出してもOK。どうせ後で撮り込んだ時に修正が利くからね。
パソコン様様ジャ〜イ。
ペンを引くときのコツは恐れず騒がず。思いきって引くのがヨロシ!ムっ!「キレイに線を引きたい時は息を止めて作業するとしっかり描ける気がする。」お婆ちゃんの知恵袋にも書いてあった気がするヨ! しかしその技はあまり長時間使用すると命を落としかねない危険な技なので多用は禁物ダ!よいな紫龍。亢龍覇は決して使ってはならんぞ・・・。(※8)

ちなみに田倉が使うペンはゼブラの「カブラペン」。今は「スクールペン」って言うのかしら?カブラペンなんて名前、全然聞かなくなっちゃいました。インクが乾いたら消しゴム掛けも忘れずに。
 黒目の部分と上瞼の部分、主線だけで白抜きになっているのは別に「線画チックで業界人みたいダ〜ゼ〜?」とか気取ってるのではなくてただ単にペタ入れるのが面倒くさかっただけです。
マーキーのインク切れてるしな。

・・・とまぁ、こんな所で大体下書きのレクチャーは終了。この後はスキャナーで撮り込んで写真屋での作業に移ります。まだまだ先は長いですね・・・はふぅ。



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※1:田倉の場合、十字を切って向きを決めてもほぼ機能してませんが。
※2:必須条件。コレだけは外してはならぬ・・・。
※3:場合によっては輪郭から描いたり。例えば、男キャラを描くときは輪郭から描くと意外と上手く行ったり。それと、複数キャラを描くときも キャラ毎の顔の大きさを保つために輪郭から描いたり。使い分けるといいかもしれないとか言ってみたり。
※4:ちゃんと考えて描いてなかったとも・・・・。
※5:例えばスカートならスカートで形を大体大まかに取っちゃいます。その場合、股の辺りのアタリは描かないこともあります。所詮気分次第よ。
※6:スッポンポンのままでは恥ずかしいと思います。
※7:「絵面」ってのは顔のパーツもさる事ながら、シワの描き方、髪の描き方といったこういう所の細かい部分も、「個性」を形作る大事な要素だと思っているのでレクチャーしにくいんです(苦笑)。
※8:誰も止めてくれないとボケ倒して収拾がつかなくなってしまうという良い事例。
Mahiro Takura PReSEnt's AduLT PAGe